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漢方トピックス

中国産生薬 輸出規制で価格高騰
~日本漢方生薬製剤協会調べ~

生薬価格は中国発のインフレと呼ばれる高騰を続けている。業界団体の推計によれば2006年から13年までに、カンゾウやオウギなど主要生薬の輸入価格は2~3倍に上昇した。価格上昇の要因は、中国の経済成長に伴う人件費の上昇に加え、生薬を使う医薬品や化粧品の需要が高まっているためだ。さらに、政府が"乱獲"防止のため一部生薬の輸出規制に踏み切ったのが拍車をかけている。

中国は世界最大の生薬生産国。日本で使われる生薬の8割は中国産が占める。中国産生薬価格は今後も年率2ケタのペースで上昇する見通しという。それだけに、生薬の安定調達が日本勢の漢方薬ビジネスの鍵となる。

2013年度の日本の漢方薬市場は約1400億円。10兆円の医薬品市場に占める割合はまだ小さいが、健康食品や化粧品にも利用の裾野が広がっている。「栽培・流通を含めた関連ビジネスの潜在的な市場規模は約10兆円」(三菱総合研究所)との試算もあり、成長分野として注目されている。

(日本漢方生薬製剤協会調べ)